アーカイブ: 3月 2013

抜歯後の痛み〔ドライソケット〕

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回はドライソケットについてお話します。

ドライソケットとは抜歯した後に、骨がむき出しになってしまい激痛が続く偶発症です。

通常、歯を抜いた後は出血して抜歯した穴に血の塊〔血ぺい〕ができて治癒してきますが細菌感染による炎症や、何度も強くうがいをしてしまったり、傷を気にして指や舌で触ることにより血ぺいが流れてしまったり上手く形成されなかったりして起こります。

血ぺいはかさぶたの役割をし、傷口の保護や組織の再生、傷の治癒のあしがかりになりますので非常に大切です。

下顎の親知らずの抜歯後にみられることが多いです。

抜歯した後は通常麻酔がきれかかってくると痛みがでて、次第に痛みがひいてきますがドライソケットの場合は2~3日後ぐらいから痛みが強くなるケースが多く、激痛が2週間から1ヶ月ほど続きます。

治療は抗生剤の投与、抜歯した穴に抗生物質を混ぜた軟膏をつめたり、中をかき出し出血させて血ぺいができるようにします。

歯を抜いた後は必要があれば感染予防の為に抗生剤を服用し、強くゆすがないでさわらずに安静にすることがドライソケットの予防に効果的です。

 

 カテゴリ:口腔外科

上皮真珠

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回は上皮真珠についてお話します。

上皮真珠とは生まれて間もない赤ちゃんの歯肉にみられる白い半球状の小さな塊のことをいいます。

見た目が真珠に似ていることから上皮真珠と呼ばれています。

新生児の約80パーセントにみられ上顎の前歯の部分に出現することが多いです。

複数個現れる事も多く、痛みなどの自覚症状はありません。

これは歯がつくられる途中に歯を形成する組織が吸収されないで残ったもので、乳歯が生える頃には自然に無くなってしまうため特に治療する必要はありません。

もしご心配でしたら遠慮なく一度チェックにいらして下さい。

 カテゴリ:小児歯科

歯の黄ばみ

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回は歯の黄ばみについてお話します。

歯の黄ばみの原因は大きく分けて2つ。着色と変色があります。

着色は歯の表面に汚れが沈着して色が付くことです。

タバコ、コーヒー、カレー、紅茶、お茶などの色素が歯の表面に沈着して歯みがきでは落ちなくなります。

この着色は歯のクリーニング〔スケーリング、ポリッシング〕で除去が可能です。

着色の濃いものを摂取した後にすぐに適切な方法でブラッシングをすればある程度予防できます。

一方変色は歯の色自体が変化するものです。

年齢を重ねていくと歯の色は黄色みが濃くなっていきます。

歯の表面の白くて透明感のあるエナメル質とよばれる部分が薄くなり、黄色味の強い象牙質とよばれる部分の色が濃くなっていくためです。

また幼少時代に抗生剤〔テトラサイクリン〕を長期間服用していると歯の色が帯状に変色します。

神経が死んでいる歯も時間の経過とともに変色し、グレーがかってきます。

このような変色は歯の元の色が変化しているためクリーニングやブラッシングでは黄ばみを落とすことが出来ません。

このような黄ばみの除去をご希望の場合にはホワイトニングが必要になります。

歯の黄ばみは清潔感にも関係するため、就職の面接時期や、結婚式に合わせてご相談が増えています。

気になる方はお気軽に当院まで相談にいらしてください。

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リガフェーデ病

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回はリガフェーデ病についてお話します。

生まれた時、または生後まもない赤ちゃんに歯が生えてくることがあります。

この歯を先天性歯と呼びます。

ほとんどが下顎の前歯の部分に生えてきます。

先天性歯が原因で舌の裏側に歯が当たって傷になってしまい潰瘍を形成してしまう疾患をリガフェーデ病といいます。

潰瘍になるため、赤ちゃんは痛くて哺乳できなくなったり、機嫌が悪くなったりするため自然治癒しない場合は歯のとがっている部分を丸めたり、コーティングしたりします。

乳歯ではなく過剰歯の場合は抜歯を行うケースもあります。

赤ちゃんは栄養摂取や発育のために哺乳運動がとても大切ですので早期に発見し早めに治療してあげることが望ましいです。

 カテゴリ:小児歯科

歯の脱臼

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回は歯の脱臼についてお話します。

特に小さいお子さんに多くみられますが、転んでぶつけてしまったりして歯に外力が加わり、歯と骨の間にある歯根膜と呼ばれる組織が断裂することを脱臼といいます。

歯が骨から完全に離れて抜け落ちてしまう完全脱臼と、歯が揺れたり位置が移動してしまう亜脱臼〔不完全脱臼〕があります。

治療は消毒し両脇の歯と動かないように接着剤やワイヤーで固定します。

歯が抜け落ちてしまったり位置が移動してしまっている場合は、歯を正常な位置に戻してから固定します。

必要があればレントゲンを撮り、歯の破折や骨折の有無を確認します。

衝撃で歯の中の神経が死んでしまった場合は、神経を取り除く神経治療〔抜髄〕が必要となってきます。

一度完全に抜けてしまった場合、戻して骨と再度結合するように固定して経過をみますが、歯が上手く結合するかどうかは歯根膜の状態が非常に重要になってきます。

抜けた歯を乾燥状態で放置してしまうと歯根膜が死んでしまい結合しなくなる可能性が高くなってしまいます。

そこで、歯が抜け落ちてしまった場合はコンタクトの保存液か、牛乳の中にいれて歯科医院へお持ち下さい。浸透圧の関係や歯根膜を傷つける危険がありますので、汚れていても水道水でゴシゴシ洗ったりせずにできるだけ早めに歯科医院を受診してください。〔お口に含んでだ液に浸していても大丈夫です。〕

脱臼の好発年齢は、ヨチヨチ歩き出した頃1~2才の男児に多く、ぶつけて歯が抜けてしまうと親御さんもびっくりしてどうしたらいいかわからなくなってしまうと思います。そんな時にこのブログの知識が頭の片隅にあると少し役に立つことと思います。

 

 カテゴリ:小児歯科

口腔癌

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回は口腔癌についてお話します。

口腔癌は口の中にできる悪性腫瘍です。

舌癌が口腔癌の中で最も多く〔特に舌の側縁部に出来やすい〕、口腔癌の約60パーセントを占めます。

次いで歯肉癌が多く、とくに下顎の奥歯付近に出来やすいです。

原因は痛みのあるあわない義歯の長期使用や、虫歯により歯が欠けてしまい粘膜を長期間傷つけてしまうことが要因として挙げられます。

そこに喫煙、飲酒、口腔衛生状態の悪化などが複合的に重なると発生するといわれております。

初期症状は痛みなどの症状がないため口内炎とまちがえて放置してしまうケースが多いです。

口内炎は通常2週間ほどで治癒しますが、2~3週間たってもしこりがとれず治らない場合は病院の受診をお勧めします。

進行すると出血や痛み、痺れなどの症状がでることもあります。

前癌病変として、しこりもできず粘膜の表面が平滑に鮮紅色に赤くなる紅板症やこすっても剥離しない白色の角化性病変の白板症などがありますが気づかないで放置されている方もいらっしゃり虫歯や検診で歯科医院に来院された際、偶然発見されたかたも何人かいらっしゃいました。

特に紅板症は発見しにくいうえに約半数が悪性化する可能性があるため注意が必要です。

検査は問診、視診、触診、病理検査、画像診断を行います。

治療は外科療法。つまり病巣の切除を行い、それに併用して放射線療法、抗がん剤を用いた化学療法を行うケースが多いです。

口腔癌の約8割は喫煙や飲酒が関与されているといわれていますので心当たりのある方は量を減らすことをお勧めします。

義歯があたって痛くても放置して無理して使用してしまったり、虫歯により歯が欠けてしまい尖った縁が慢性的に粘膜にあたる方ははやめに治療されたほうがいいです。

刺激の強い食べ物を控え、バランスのよい食事をとり口腔衛生状態を改善することも口腔癌の予防に大切です。

 カテゴリ:口腔外科

シーラント

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回はシーラントについてお話します。

シーラントとは奥歯のかみ合わせる溝の部分にプラスチックの材料を流し込んで埋める虫歯予防処置です。

奥歯のかみ合う溝の部分はプラークがたまり易く虫歯の好発部位です。

ここを埋めて溝をふさぐことにより虫歯を予防します。

シーラントは虫歯が出来やすい幼若永久歯、特に第一大臼歯に行うことが多いです。

第一大臼歯は六歳臼歯ともよばれており永久歯の中で一番はやく生え始めてきます。虫歯になりやすい歯なので特に予防が大切です。

シーラントの治療はまず歯の溝の部分をきれいに清掃し、薬液で表面処理し材料を流し込んで可視光線で固めます。

特に歯を削る必要のない処置ですので痛みもなく非常に簡単にできます。

保険適用の処置ですので川口市で受給証をお持ちのお子様は無料で行えます。

虫歯になってから治療するよりも、いかに虫歯にさせないで歯を守るかが重要です。

 カテゴリ:小児歯科

初期虫歯

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回は初期虫歯についてお話します。

初期虫歯とは虫歯が歯の表面にあるエナメル質だけに限局した軽度のものです。

現在では初期虫歯は削って詰める処置はしないでブラッシングやフッ素塗布などの予防処置を行い経過をみることが多いです。

初期虫歯を削ってしまうとかえって虫歯になりやすくなる可能性が高くなってしまうケースもあります。

小さな虫歯の治療は通常コンポジットレジンという詰め物を削った場所に詰めますが、材料の性質上詰めたレジンが時間の経過とともに若干収縮して歯とレジンの間に微細な隙間ができてしまいかえって虫歯になりやすくなってしまうこともあります。

一度削った部分は弱くなってしまいますので、初期虫歯は無理に削らないで予防をがんばっていただき虫歯が進行していないか定期的に検診を受けられることをお勧めします。

 カテゴリ:虫歯

金属アレルギーとガルバニックショック

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回は金属アレルギーとガルバニックショックについてお話します。

歯科領域では様々な金属を口腔内で使用しますがその中でもニッケル、クロム、コバルト、アマルガムなどがアレルギーを引き起こし易いものとされています。

金やプラチナ、チタンは比較的アレルギーを起こしにくいとされていますが稀にアレルギーを起こされてしまう方も見受けられます。

口の中は咬合による金属の磨耗や、金属どうしがかみ合うことによって金属イオンが口の中に溶け出し易い環境にあります。

異種金属どうしが唾液を介して接触するとガルバニー電流とよばれる電流が流れ、ガルバニックショックを起こすことがあります。

アルミ箔を咬んだり、銀歯にスプーンやフォークがあたったりすると、嫌な感じがするのはガルバニックショックが原因です。

ガルバニックショックにより金属イオンが口の中に溶け出し易くなるため、金属アレルギーの方は特に注意が必要です。

金属アレルギーの方はパッチテストと呼ばれるアレルギーの検査を行い原因となる金属を特定し、口腔内にその金属を使用した修復物が入っている場合はセラミックやレジンへのやり変えをお勧めします。

口腔内の金属をはずしてもすぐにはアレルギー症状は改善されませんが、私の経験ですと3ヶ月ぐらい経過してから症状が改善されるケースが多いです。

口腔内の金属が原因で、口腔内だけでなく手足や全身に症状が出ることがありますので疑いのある方は金属アレルギーの検査をお勧めします。

 

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指しゃぶり

こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。

今回は指しゃぶりについてお話します。

指しゃぶりは精神的に不安だったり眠かったりすると起きてしまうといわれております。

一般的には2歳半ぐらいで無くなることが多いです。

4歳をこえても指しゃぶりが無くならないと、治すのが難しいうえに歯並びに影響がでてしまう可能性があるため注意が必要です。

怒りつけてしまうと隠れてこっそり指しゃぶりしようとしてしまうお子さんもいますので、怒るよりも指しゃぶりを止めた時に褒めてあげることのほうが大切です。

指に苦味のある薬を塗って強制的に治す方法もありますが荒療法なので最終手段として行った方がいいとおもいます。

 カテゴリ:小児歯科