こんにちわ。ニコデンタルクリニック院長の西野です。
今回は上顎洞炎についてお話します。
上顎洞炎とは上顎の歯の根の上部から目の下の部分にかけてにある上顎洞とよばれる空洞が炎症を起こす疾患です。
症状としては目の下の頬部の圧痛や腫れ、痛み、鼻から膿がでる蓄膿の症状が典型的です。
歯が原因で起こるものと、鼻が原因で起こるものがあります。
歯が原因で起きる上顎洞炎を歯性上顎洞炎といい、虫歯や歯周病を放置したり、根の治療が原因で根の先端から上顎洞に細菌が入りこむことにより発症します。
上顎に行うインプラント治療にも上顎洞炎のリスクがあります。
歯が原因の場合は奥歯〔特に奥から二番目の第一大臼歯〕の根の先端の病巣が原因になる可能性が最も高く、咬んで痛い症状や歯肉の圧痛が認められるケースが多いです。
治療は抗生物質の投与で細菌の感染を押さえ込み、根の細菌感染が原因の場合は根の治療を行います。
改善しない場合は抜歯を行い、必要があれば空洞の洗浄、内部の膿を取り除く外科的手術が行われます。
私自身、根の細菌感染が原因で5年ほど前に上顎洞炎を経験した事があり、当時はあまりの激痛に数日間苦しみました。
数日後、鼻から膿がでまして内部の内圧が下がり痛みがひきました。
治療は抗生剤の投与、原因歯の抜歯を行い症状は改善しました。
レントゲンと問診で比較的簡単に診断できますので症状に心当たりのあるかたは検査をおすすめします。