アーカイブ: 2月 2014

歯周病と早産の関連について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日は妊婦さんに特に注意していただきたい歯周病と早産についてお話ししたいと思います。

妊婦さんは体調の変化に伴って虫歯や歯周病にかかりやすくなると以前もお話しさせていただきましたが、実際は妊婦の70%が「妊娠性歯肉炎」にかかっていると報告されています。

そして、歯周病にかかっている妊婦は健康な妊婦に比べ7.5倍も早産・低体重児を出産する確率が高いともいわれています。

なぜかというと妊娠中に増える女性ホルモンを好む歯周病菌が自らの栄養源にして分解し増殖をします。そして、その歯周病菌が産生する内毒素に対し炎症性細胞が増加、プロスタグランジンE₂(子宮収縮物質)のレベルが上昇します。正常出産の場合、プロスタグランジンE₂が一定量に達すると子宮収縮が始まり陣痛、出産となりますが歯周病菌によってプロスタグランジンE₂の量が急激に増加してしまい胎盤を通過して胎児の成長に影響を与えたり、出産時期より早く子宮収縮が起こり、早産・低体重児の出産につながるといわれています。

歯周病は感染症であり、早産・低体重児出産のリスクだけでなく産後のスキンシップで赤ちゃんに感染する可能性もあります。

妊娠中もそうでないかたも、日頃から歯科医院でクリーニングを受けてお口の中を清潔に保ち歯周病を防ぎましょう。

 

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妊娠後期の妊婦さんの歯科保健について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日は妊娠後期の妊婦さんの歯科保健についてお話ししたいと思います。

妊娠後期に入ると、おなかはますます大きくなり子宮がみぞおちのあたりまであがり、胃のもたれやむかつきなどの不快な症状が現れます。つわりの時のようにちょこちょこ食べになると虫歯や歯周病リスクがあがります。デンタルフロスや歯間ブラシを積極的に使用し乗り切りましょう。

妊娠後期の歯科治療では、診療台で長時間仰向けにになるのも大変ですし、動悸や息切れもおこりやすいので基本的には応急処置程度の負担の少ない範囲にとどめます。

生まれてくる赤ちゃんのお口には虫歯や歯周病の原因となる菌はもともと存在しません。周囲の人を介して細菌感染し定着していくのでこの時期は、生まれてくる赤ちゃんのお口の健康のために正しい知識をつけて母子感染を防げるようにお母さんのお口を清潔に保って感染の機会を減少できるよう準備しておきましょう。

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妊娠中期の妊婦さんの歯科保健について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日は前回の続きで、妊娠中期の妊婦さんの歯科保健についてお話ししたいと思います。

妊娠中期(5・6・7カ月)は妊娠期の中で一番心身ともに安定している時期であり安定期などとも言われています。

5カ月になるとつわりがある方もおさまりはじめ、少しずつ胎動を感じるようになり赤ちゃんの存在を感じられるようになります。

歯科では、妊娠中期は積極的に歯科治療を受ける時期であるといえます。現実的には簡単な虫歯の処置やクリーニングは現実的には妊娠中のどの時期でも可能です。しかし、妊娠初期は胎児がまだ不安定であり流産の危険性がないわけではなく、妊娠後期は長時間の水平診療により気分が悪くなる可能性や、早産に対する危惧があるため妊娠中の歯科治療は母体が安定している妊娠中期が推奨されます。

しかし、妊娠可能な状態にある女性は妊娠する前に治療は完了しておくことが理想です。妊娠中は使用できる薬剤が限られており(歯科で使用する局所麻酔はその局所組織で分解されるため問題はありませんが・・・)、X線撮影が十分にできなくなるおそれもあるからです。

赤ちゃんのお口の健康のためにはママのお口が健康であることが1番です!!日ごろから定期的な検診・クリーニングを受診して、治療が必要な場合は妊娠前が理想ですが、妊娠中であれば中期の間に受診しましょう。

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妊婦さんの歯科保健について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日は妊婦さんの歯科保健行動についてお話ししたいと思います。

妊娠中は何よりバランスの取れた栄養摂取が必要ですよね。赤ちゃんのお口では妊娠初期は歯胚という歯のおおもとが作られる時期です。歯というとカルシウムをたくさん摂って強い歯に、と思いがちですがカルシウムが有効に歯の形成に関与するには他の大くの栄養素が必要です。

まず、良質なたんぱく質は歯の基質として、カルシウムやリンは石灰化の素材として、さらにビタミン類はカルシウムを代謝する為に欠くことができません。なので、良い歯にするためにはバランスよく好き嫌いなく栄養を摂取することを心がけましょう!

ママのお口では妊娠初期はつわりがある方が多くブ、ラッシングで悪心や嘔吐があるために口腔清掃が不良となる傾向があり、虫歯・歯周病リスクが上がる時期です。ブラッシングで悪心や嘔吐が出る方は気分の良い時に磨くようにしたり、洗面所の前で歯磨きをし顔を下向きにしてできるだけ磨くようにしたり、香料の少ない歯磨き剤にしたり、から磨きにしたり工夫をして生まれてくる赤ちゃんのためにもなるべく磨くように努力しましょう。

 

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ベドナーアフタについて

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日は新生児の口腔歯科疾患の一つであるベドナーアフタについてお話ししたいと思います。

ベドナーアフタとは、特に乳児の口蓋後方粘膜に対称的に生じるアフタ(口内炎)のことで、哺乳時のゴム乳首などの慢性刺激が加わることで起こります。口に合わない哺乳瓶の乳首を使ったり、おもちゃなどを慢性的に口に入れることで起こるので、お口にあう乳首に変えるなど刺激を取り除けば通常は治療の必要はなく数週間で治癒します。

うちの息子は今日で生後20日となりました。よく飲みよく寝てすくすく体重も増えていますが、出産後まもなくまだ入院中に母乳が滲むほどしか出ない頃、とにかく赤ちゃんに吸わせて母乳が出るようにするために、乳首が傷ついて痛くても血が出ても吸わせなければいけないので授乳が苦痛でニップルシールド(シリコンゴム製の乳首を保護する道具)を産院でお借りして何も考えずに痛みが楽になるので使用していました。1日たってふとベドナーアフタの事を思い出し赤ちゃんのお口を観察してみるとアフタはできてませんでしたが使用をやめました。

出ない母乳を出るように一生懸命吸ってくれている息子の顔を見て、この子が痛い思いをするかもしれないなら自分が我慢して痛い思いをしようと少し母親としての自覚が出てきた出来事でした。

今でも傷は繰り返しできて授乳のたび痛みますが、母は頑張ります!

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鵞口瘡について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日は昨日に引き続き小児における口腔軟組織の異常のなかで鵞口瘡について書きたいと思います。

鵞口瘡とはカンジダ・アルビカンスという真菌の感染により発症する乳児期の病気です。

症状は赤ちゃんの口や股にこすってもとれない白いかすのようなものが付着し、舌、頬の内側や歯茎にも広がります。通常痛みもなく無症状ですが、まれに痛みを伴い哺乳量が低下することもあります。

もともとカンジダ菌は体の中に常在菌として点在しています。通常の膣にも存在するカンジダ菌が妊娠中はホルモンバランスも変化し免疫も低下することから増殖しやすい傾向にあり、出産時に産道で感染する場合があります。他に授乳感染、おしゃぶりやおもちゃからの感染の疑いもあるといわれています。

赤ちゃんの舌にはよくミルクかすが残るので鵞口瘡ではないかと心配なさるママもいらっしゃると思いますが、ミルクかすはこするととれますが鵞口瘡の白いかすはこすってもなかなか取れず、無理にはがし取ろうとすると出血し痛みも伴います。

鵞口瘡の疑いがある場合は、ご自身でこすったりせずにまずは手指や乳頭、哺乳瓶の清潔を保ち医療機関を受診しましょう。

 

 カテゴリ:小児歯科

小児の口腔軟組織の異常について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日はお口の中で特に小児に多く発現する口腔軟組織の異常について書きたいと思います。

赤ちゃんは口腔軟組織に異常があっても自分から訴えることはできません。麻疹・水痘・手足口病のようなウィルス感染などの皮膚疾患の一症状として口腔内に初期に症状が現れることが多く、口腔内から全身疾患が発見されることも多くあります。

麻疹ウィルスの感染により体に発疹が出る前に、奥歯の頬粘膜に周囲が発赤した白色の小さな斑点がお口に出ることがありこれをコプリック斑といい麻疹の診断の目安になります。

水痘は帯状ヘルペスウィルスの初感染で生じ、小児では前駆症状を認めずに発疹で発病します。お口の中にも口内炎のような潰瘍を生じます。

手足口病は1歳から2歳の乳幼児に多くみられ、コクサッキーウィルスの感染により手の平、足の裏、口腔粘膜に水疱性発疹が現れます。発熱などはなく約1週間で消失します。

うちの息子も生後17日となり今は自宅で過ごしていますが、あと12日もすれば新生児期ではなくなり、乳児期に入りしばらくしたら少しずつ外気にふれるところから外出もできるようになるのが楽しみですが、まだまだ乾燥して寒い季節柄、風邪などウィルス感染に気を付けたいと思います!

 

 

 

 

 

 

 

 

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歯の発育について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日は歯の発育について書きたいと思います。

乳歯の発生は胎生6週頃に始まり細胞が分化したり、石灰化したりしながら作られていきます。

乳歯は赤ちゃんがおなかにできたかなり早い段階で発生し作られますが、歯の発育時期に障害を受けると、歯の発育段階に応じて形成障害が起こります。

歯の数の不足として歯胚といわれる歯のおおもとが形成されず、増殖が行われなかった場合に歯が発生せず先天性欠如となります。先天性欠如は乳歯より永久歯に多く見られ、ともに上の前歯に好発します。

まだ、私の息子は生後16日ですがもう6歳臼歯が石灰化を始めている時期でもあり、歯だけでなく様々な器官が発育しているのだなとしみじみ思います。

私からの母乳の栄養や環境でこの子の体が今作られていると思うと、ちゃんと考えて栄養を摂取しようと思います!!

 

 

 

 

 

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リガ・フェーデ病について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

今日はリガ・フェーデ病について書きたいと思います。

通常赤ちゃんのお口は生まれてきた時には歯は生えておらず、平均して6~8カ月頃に生え始めてきます。

しかし、生まれてきた時にすでに歯が生えている場合がありこれを出生歯といいます。他に、生後1カ月以内に生えくる乳歯を新生児歯といいます。これらを先天性歯といいますが、おもに下顎の前歯みられることが多いです。

先天性歯は先端が鋭利で、舌下部に潰瘍を形成することがありこれをリガ・フェーデ病といいます。

赤ちゃん自身のお口も傷つけたり、お母さんの乳首を傷つけたりして哺乳に障害を与える場合は先端を削合して丸めたり、抜歯が必要になります。

うちの息子は今のところ先天性歯はありませんが、なくても乳首は傷だらけで授乳が痛いのにこれで歯があるなんて・・・

何よりこんなに小さな赤ちゃんの歯を削ったり、抜いたりするなんてかわいそうすぎるので通常どうり6カ月頃まで生えてこないことをを祈ります。

 

 

 

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新生児の赤ちゃんのお口について

こんにちは。ニコデンタルクリニック歯科衛生士の日浦です。

私ごとですが1月末に元気な男の子を無事出産することができました。

現在は自宅で赤ちゃんのお世話に専念していますが、赤ちゃんのお口や成長発育について復習と勉強を兼ねてブログに書きたいと思います。

新生児の赤ちゃんのお口には上あごに哺乳窩といわれる乳首がおさまるためのくぼみがあり、そこに赤ちゃんは乳首をピタッとはめて舌を歯茎の少し先まで伸ばして乳首に密着させて波をうつようにしたを動かして哺乳をします。

生後2~3か月までの乳児の哺乳運動はほとんど反射運動によるものだそうです。

乳首やその他の物がふれるとそちらに顔を向け開口する探索反射、乳首を口腔に保持しようとする口唇反射、連続して乳を吸う吸啜反射、乳汁を飲み込む嚥下反射。

これらの反射が生まれながらに備わっているので誰も教えなくても上手に哺乳ができるんですね。

毎日授乳をしながら赤ちゃんのお口やいろいろなところを観察しています。毎日違う顔が見れて楽しいです。

 

 

 

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